2024年1月31日
令和5年度第3弾企業向けセミナーを開催
北九州障害者しごとサポートセンターによる令和5年度企業向けセミナーの第3弾として、「専門家・先輩企業から学ぶ障害者雇用推進セミナー 障害者雇用の現状 それぞれの現場から」が1月23日、西日本総合展示場(小倉北区)で開催され、企業及び関係者23人が会場とオンラインで参加した(写真)。
同センターでは、北九州市から「北九州市障害者雇用アドバイザー派遣事業」を受託、障害者雇用を検討している、または障害者を雇用して間もない企業にアドバイザーを派遣している。今回は業種が異なる3つの企業から障害者雇用の取り組みを紹介してもらい、参加企業からの質問にそれぞれの立場から答えるとともに意見交換を通して自社でできる障害者雇用について考える機会を持つことを目的に、今年度第3弾のセミナーを開催した。
この日は、富士通コミュニケーションサービス株式会社の藤野英明氏、東洋食品株式会社の吉岡裕史氏、株式会社サンアンドホープの前田絋志氏の3名を講師に招き、講演が行われた。藤野氏からは、障害者雇用に向けた社内の理解、採用活動、採用後の定着支援についてプロセス毎に事例を交えて丁寧に説明が行われた。この中で精神障害者のフォローでは、定期的な面談を通して本人の気持ちの変化に早めに気づき、職場と共有することが大切であることなどが報告された。吉岡氏からは、社員の理解を得る方法として実習生を受け入れ、実際に現場社員に係わってもらったことで障害者のイメージが変わったことや、障害者を採用後は頻繁に職場を訪問して状況を確認し相談にのりながらフォローしていることが説明された。前田氏からは、本人の適正を見極め、目標を明確にして段階的に業務の難易度をあげていくことにより、難しい機械操作やフォークリフトの運転などを担えるようになったこと、社員の可能性を信じることが大事であることが報告された。
その後のグループディスカッションでは、参加企業から障害者雇用についての不安や悩み、取り組みの中での苦労などについての話題が出され、講師を交え活発な意見交換が行われた。参加した企業からは、「他社の話が聞け、交流ができてよかった。これを機会に障害者雇用について情報交換ができれば有難い」「大変勉強になった。障害者雇用に向けて、意識、知識を深めていきたい」などの感想が寄せられた。